同じ質問が繰り返される中で、一人だけいいお兄さんがいた。
「仕事は篠山。住まいは神戸。実家は京都。え、どういうことですか?笑」
こういう質問は、僕にとっては耳馴染みのいいものだ。
「あぁ、いや、神戸にある専門学校に通ってるんですよ。」
「何の?」「鍼灸のね。」
「へぇ!で、仕事は何を?」
「自分で会社立ち上げて、カフェとか寺子屋とかやってるんです。」
「すごいですね!それで、将来は鍼灸を仕事にしようと?」
「そうそう。」・・・・
いやはや。
僕の日常の中ではごく何気ないやり取り。
でも、全く無力な状態の中で、ある種の社会性を認められて、
「いつもの自分」をちゃんとわかってくれようという人がいることに、
心から安堵したし、
逆に「あ、こんなに自身を失ってたんだ。」ってことに気付かされる。
自分で身体動かせなくなるってホントに怖いな。
んで、やっぱり一瞬だけでも「患者と医療者の関係を超えた会話ができるかできないか。」って、信頼関係を築く上でめちゃくちゃ重要だと痛感した。