似合わない仕事をする友人を見て。
いや、失礼なのかもしれないが。
ところで、今、電車の中で隣のおっちゃんが
「関白宣言」をフルコーラスで歌っている。
冷たい缶コーヒーを啜りながら。
つまりは、そういうことなのだ。
春の陽気に見舞われて、
何の前触れもなく、
赤いランドセルの少女が走り出した。
あるいは、こういうことなのかもしれない。
その姿は、自然なように見えて
知り合いにすると不思議に感じてしまう。
人間は、過去というイメージの中で生きざるを得ないが、
本人の中では、僕には及ばない
ある種の合理性の中に
生きているのかもしれない。